1か月、固定費も変動費も含めた家計簿をつけ終えると、
手元には“お金の流れがひと目でわかる一覧表”が残ります。
正直、まずはここまで記録できただけでも大きな前進です。
ですが、一番の効果は「家計簿をつけ終わった後」にあります。
つまり、いちばん大事なのは——
つけ終わった家計簿にどう向き合うか、ということ。
振り返るポイントは以下の通りです。
1. 月末に、”ちょっと俯瞰した目線”で見てみる
Excelやノートにまとまった数字を、少し距離をおいて眺めてみます。
たとえば、こんな視点です。
・固定費全体と変動費全体で、いくら使ってる?
・どのカテゴリの支出が一番多かった?
・思ったより少なかった項目はどれ?
こうやって数字を“俯瞰”してみると、
自分でも気づいてなかった「お金の使い方のクセ」が、じわじわと浮かび上がってきます。
2. カテゴリを横断して見てみる
また、次におすすめなのは、カテゴリをまたいで集計してみる方法。
たとえば「食費系」をひとまとめにして、
自炊費+外食費+コーヒー代+ドリンク代…と足してみる。
すると、全体では普通の金額でも——
・「外食の比率、思ったより高いな」
・「ドリンク代、ちょっと削れるかも」
といった、“中身のバランス”に気づくこともできます。
3. 気づきを次の1か月へ活かす
この振り返りで得た気づきは、すぐ次の1か月に活かします。
・「この項目は高かったから意識して抑えてみよう」
・「このカテゴリにはもうちょっと使ってもいいな」
そして、まだ最初は1か月だけの記録ですが、
これを続けていくと、
前月・前々月との比較で月ごとの変化に気づけたり、
さらに3か月・半年・1年と継続することで、
季節ごとの出費傾向や、年単位での支出比較までできるようになります。
たとえば——
・自炊費は前年に比べて増えたな、とか
・冬は毎年交際費が増える傾向があるな、とか
こういう傾向が見えてくると、徐々に暮らしに合わせた予算配分もしやすくなります。
◆「振り返る習慣」が暮らしを整える
もちろん、まずは記録するだけでも素晴らしいことです。
でも、せっかく時間をかけてつけた家計簿だからこそ、
“ちょっと立ち止まって見返す時間”をつくってみてほしい。
振り返って気づく → 次の1か月に活かす
このサイクルを回していくと、家計簿はただの記録から
「暮らしを整える習慣」に変わっていきます。
- 家計簿は「つけ終わったあと」が本番
- 俯瞰して見てみると、自分のお金の使い方のクセが見えてくる
- 「気付き」を次の1か月に活かせると、暮らしが整っていく